2009年11月28日土曜日

政治を経済を国民のためにやって下さい

政権交替はしたけれど世の中はよくなっただろうか。
毎日毎日日本のどこかで無意味に人が殺され、自分の産んだ子供を殺して捨てるとか、恐しい事件がニュースに出て来る。
私にはよく分からないけど(仕分け作業)とか、これで少しでも国民は幸に近づくのだろうか。
総理大臣をはじめ各閣僚、他為政者は本当に国民の事をよく分かっているのだろうか。
例えば(母子家庭)という言葉がよく出て来て、国の補助を求めているが、私は私が子供だった頃、敗戦直後には大量の兵隊が戦死して多くの父のない子が出来た。
私の弟は父と別れたのは0才だったので、父の声も聞いた事もなく、勿論顔は写真で見るだけで父に抱かれたぬくもりなど知らずに60余年を生きて来た。そして立派に社会人として貢献している。
私の5人の兄弟はみんな母子家庭で育った事になる。

しかし今戦争でもないのにどうしてそんなに母子家庭がふえるのか、総理お分かりになりますか。
ほとんど離婚者です。簡単に結婚して一寸トラブルとすぐ離婚する。そして犠牲になるのは子供。時には邪魔になって殺してしまう。

日本人は敗戦の代償として民主主義というものを天からボタ餅の如く手にしたので、その意味も内容も分らず振りかざしている。
自由の裏に義務のある事をもっと知らなければなりません。国民総番号制とか声が出ておりますが、これがなかなか実現しなかったのは、大金持ちの方々の反対があったのではないですか。
それにこれを実現できたとしても、抜け道を考へる悪知恵者が沢山います。簡単じゃありませんよ。
色々な事件が次々起こりますが、その底を流れているものは何でしょうか。
女性専用車を作ったりするのは何が遠因だと思いますか。

私は若い時には分かりませんでした。
私が本屋を開業した、昭和31年には未だ公娼制度があり、歩いて20分位の場所にいわゆる遊郭があって、そこへ平凡や明星を届けに行きました。

   ある日玄関から入って行くと奥から中年のおばさんが
   出て来て、朝早くから女が表から入ってくるなって、もっての他
   とド鳴られ塩をふりまかれました。私23才の時でした。

それから私は遊郭という所がどんな所か調べました。そして半ば不思議な思いとなぜなんだろうという気持ちが混っていました。
後になって女の人に聞いた話ですが、
「私は5年の年期奉公で来たんだけど、横浜へ来てはじめてお米の御飯を食べました。美味しいですね、お米は。」
お米の御飯を食べずに何を食べていたのでしょう。
又ある男性から、
「○○さんの奥さんは遊郭あがりだけど、きれいだし人あしらいが上手で夫婦仲は円満だし、うらやましい位だよ。」と聞いた事がありました。

人間を物扱いにして人権蹂躙だと云う事で、昭和33年に売春防止法が成立しましたが、その主な立役者は、かの神近市子氏でした。あれほどの男まさりですばらしい女性でしたが、76才の今になって私は思います。神近市子もやっぱり女性だったんだなと。
今は公娼制度のあった時のような衛生検査もなければ、何でもありのやり放題になってしまっています。そして、それが男と女の事件を起し、社会を手におえない状態にしてしまっています。
今更公娼制度を復活させる事は出来ませんが、男も女も60年前に比べて(がまんする事)をしなくなっているのは現実です。世の中思い通りには動きません。

だからこそ為政者は国民の表ずらだけでなく、真の姿を見て下さい。


私はひとつ提案します。
選挙運動と云えば、よろしくよろしくと握手ぜめが普通ですが、有権者は候補者に対して質問状を出すようにするべきだと思います。

◎なぜ立候補したのか。
◎議員になったら何をどうするつもりか。
◎選挙民に対して何をサービスするのか。
◎貴方は政治家の中で誰を範としているか
                         etc.

これらにきちんと返事をだしてほしい。

もう一件 この候補者はダメという票を作って下さい。
そして、その差で当選者をきめましょう。

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2009年11月21日土曜日

古きよきものは新しさにまさる

私は海が好き。瀬戸内海の海辺で育ち、結婚してからも、いつも海がついてくれていた。昭和30年代の初め、横浜で書店を開業し又、海との関係は更に深まった。

何の目的も無く日本大通りを歩くのも好きだった。
横浜の中で一番好きな場所だった。

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ある時、ぐるぐる歩いていたら古い倉庫のようなボロボロの建物にたどり着き中に入ってみると何もない、うす暗くて気味の悪いような内部の一隅に人だかりがあったので足を向けてみると、このボロボロの建物の一隅に絵や写真を綺麗に飾ってある場所を見つけた。
人は2,3人居たけれど話も何もしておらず唯、絵や写真に見入っていた。よーく観察すると展覧会だった。こんな場所で入口にも何もPRらしきものもなく不思議な思いを抱きながら何枚か写真を撮った。

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網の目のように張られた天井、壁も柱もボロボロ。でも私はこの古い古い建物に表現し難い魅力を感じはじめた。気味悪いと思っていた所に魅入られてしまった。私は金ピカの新築よりどちらかと云えば古色蒼然とした建物にいつも魅かれる。

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話は一寸それるが日本郵船の昔のビルも私は大好きだった。新しく建てかえられ古いビルは明治村へ移された岩崎弥太郎が金を惜しまず建てたというビルは当時としては最新式だったろうと思うけど階段のとり方等にとても不合理な所もいっぱいあったけどその不合理さが私は好きだった。心が落ち着ける雰囲気を持っていた。
新しくなったビルは(と、云っても、もう20年位前?)ガラスの塔というような感じがして、とても美しいビルだけど、廊下を歩くと靴が見えなくなりそうなふんわりとした絨毯敷きで、とても明るくて気持ちいい建物になったけど、昔のビルが懐かしく思われてたまらない。

私はそれからこのオンボロのビルに何度か通ったというより魅きよせられたと云うべきだと思う。時々、若い音楽家グループの演奏会もあった。でもほとんどの人はこの存在は知らなかったと思う。

平成何年だったか、もう10年前位のような気がするが、ワールドビジネスサテライト(12チャンネル)を見ようとチャンネルを回すと私の魅かれてやまなかったそのビルの前で小谷キャスターが挨拶している。
私はビックリした。
あまりにもスカッとしたビルになっていた。
「本日は横浜赤レンガ倉庫から放送いたします」
と云ってるではないか。たしか市長も同席していたように記憶している。
ウワァーあんなに綺麗に生まれ変わったんだと思うと嬉しくて嬉しくて翌日、早速早朝に赤レンガ倉庫へ歩いていった。胸をはずませながら。
その時、あの赤レンガがピカピカに磨かれていたらどうしようと、それがとても心配だった。

着いた。私の家から走るようにして歩いて30分。。
私はジーッと眺めた。このビルの再生した人のコンセプトの素晴らしさに感心した。私の大好きなレンガは全く変化させず昔のままの赤レンガに残っている。嬉しかった。これでなくっちゃと私は飛び上がる程、嬉しかった。

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この明治時代のレンガ倉庫の良さを充分残してピカピカした所が何もなく、しっとりと、そしてすっきりと。もう一度云う、とてもとても嬉しかった。
私はそれから毎週日曜日早朝ウォーキングで赤レンガ倉庫前を通り海際のサクの前までいき誰もいない早朝の海に向って「好きです、好きです、貴方が一番好きです!」と大声で叫んでみる。(誰もいない時だけ)

海の色は1日として同じ日はない。
今日の海は私を笑顔で迎えたなー。
今日の海は大分、怒っているな、何か悪い事したかしら。
今日の海はそっけないな。好きな人にそっぽ向かれたようだ

色も同じ色ではない。黒ずんだ海、真っ青な海、白っぽい海、時に黄金の光を放っている海。
海は私の心の中を見透かしているかの如く、その日その日の私の心の中を写し出している。

今では有名になってしまっていて、色々な催しをやっている日が多く、大声で叫ぶ事がほとんどできなくなってしまった。人間の命には限界があるけれど建物は100年以上でも生きる事が出来るんだ。苦しい時心がくさりそうな時、私はこの赤レンガ倉庫前に行ってみる。
そしてこの景色と海風で心を洗う事を楽しみにしている。
横浜の誇りというよりも私の心のより所として書き残しておきたかった。

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今週のお勧め☆

「横浜赤レンガ倉庫物語」
神奈川新聞社
1575円
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2009年11月14日土曜日

Xmasプレゼントに紙芝居はいかが?

11月も半ばをすぎるとボツボツXmasの話が会話にのぼるようになってくる。日本のXmasは敬虔な祈りの日ではなく楽しい遊びの日になっている。特に子供にとっては「プレゼントはなーに?」という期待の日になっている。

私の息子が未だ2、3才の頃からΧmasイヴの夜、お菓子やおもちゃや本を一式揃えて枕元に置いておくことにした。朝、目を覚ますと「サンタさんからの贈り物」と書いてあるその袋を開ける事がとても楽しみだったようだ。
「僕の好きなものをサンタさんはよく知っているな」と云ってニコニコしながら開いていた。小学校へあがる前までそれは続けたように覚えている。

何年か経った時、息子はこう云った。
「僕、本当にサンタさんが持ってきてくれているとずーっと思っていた」と。
ほとんど、かまってやれなかった母親の唯一の息子の夢造りをしていたようだった。

今の子供はそんな事には騙されない。お菓子も、おもちゃも、本も、あり余る時代だから。

私は一人の母親として心から思う。母親が本を読んでいる姿を子供達に見せる事はとても大切だし、子供はきっと感動すると思う。
いかがでしょう?今年のΧmasプレゼントには紙芝居等は。
紙芝居も種類は豊富ですから好きなものを選べます。
朝、目を覚ますと綺麗な包装紙に包まれた物があった。開いてみると紙芝居が入っている。「ワーすごい!」そしてその日はお母さんが紙芝居を演じてあげてみてください。
一生ずーっと心に残ると思います。

僕の(私の)Χmasプレゼントはいつも紙芝居だったなぁと自分が子供を持つ頃になっても忘れないと思います。

私共のホームページの中から選ぶもよし、又、もっと探したい方へはカタログも送らせて頂きます。

紙芝居は読書へのスタートラインです。

本を読む人間は、世の中のありようが自然に身についています。一人一人がそうなってゆけば、世の中はもっと安心にもっと楽しく生きてゆけるようになると思います。

お金を出す事ばかりが国民の幸にはなりません。
高校に行けなくなっても大学に行けなくとも本は、それ以上の事を教えてくれます。政治にも私はそれを申し上げたいです。
議員の皆様も率先して本を読んで下さい。
色々な本を沢山読んで下さい。そうすれば、知らず知らずのうちに一票につながります。あわてふためいて有権者と握手する前に御自分の心と握手して下さい。
日本の国をよくする為に・・・・・


紙芝居に興味をもたれた方はこちらをクリック!
紙芝居専用ページへいく


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☆今週のおすすめ☆


旅での人と自然との出会い 紀行詩
日野原重明/著

出版社名 集英社
税込価格 1,155円


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2009年11月7日土曜日

晩秋の空に美しき女心

晩秋の空を眺めていると色々な事を思い出す。
戦後の過渡期の中で国民学校と改められた小学校を卒業し、最後の女学校の生徒として入学し新制高校併設中学校を卒業しそのまま新制高校へ入学。途中から男女共学の為、高校となった元女学校へ男子生徒も入学してきた。
今で云う中・高一貫教育を受け疎開したり焼け出されたり又、外地から引き上げて来た人達で田舎の高校にしては恵まれた教師、恵まれた友人にも出会えた。
例えば、山本五十六と共に南の空に散った桶端大佐の娘さんも私と同じクラスで級長・副級長として親しく学んだ。でも、一年間で母の実家の方へ転居したまま、その後の様子はまったく分からない。
男子学生が入った為。クラブ活動も従来よりは楽しく且つ充実して来たと思う。私は弁論部に入り県大会で優勝したり、討論会活動も楽しかった。勉強になった。

又、体育部等は女子だけの時とは異なり、とても活気づいていた。私の一番の親友は卓球部のキャプテンであったので男子が沢山入部してきて生き生きとした部活動をやっていた。
その部員の中に背の高いハンサムな男の子がいた。
私の友人は特別美人ではないが、コケティッシュな魅力を持っていた。
私達も含め5~6人でよく一緒にキャンプへ行ったり船泊まり旅行等をしたりしていた。
そんな時は。みんな雑魚寝で夜のふけるのも構わず喋り続けた。
何を話す事があったのだろうか。思い出せないけれど。
絶える事なき会話に酔いしれて楽しんだ。
意地悪な私はこんな事を云った。
「ねえ。T君キャプテンが倒れたらどうする?」
T君は即座に答えた。

「僕が抱いて病院へ連れて行きます」

当然の返事だけど私には「抱いていく」というフレーズが何とも云えないT君の気持ちそのものを、云い得ているようで嬉しいような妬ましいような表現し難い気持ちを今も忘れる事が出来ない。
その時、ああT君はキャプテンに恋してるなと確信した。
今の時代だったら、どう変化したか分からないが、何せ60年前且つ私の友人は親の決めた人がもうすでにいた身。私の友人もT君を好きな事は私は知っていた。
でも、どうする事も出来ない事も分かっていた。
私達は一年先に卒業して、学校を離れた。
T君はもう一段ランクの高い高校へ試験を受けて転校して行った。私は以後一度もT君と会う機会はなかった。

そして私の友人は家の定めた立派な男性と結婚して二人の男の子の母になった。二人共、九大を卒業して夫々一流会社に就職し平和で幸せな家庭を営んでいる。
私の友人も二人の息子と孫の話でいっぱい。
T君のことはその後、口の端にのぼる事はなかった。

そして時は流れ先年、私の友人は夫を亡くし、未亡人になった。

風の便りに聞いたものか、T君から二年前の年賀状に「人生の悲しみにめげず頑張ってください」と書いたハガキが届いたという。
私の友人はずーっと忘れてしまってはいなかったが、心の奥の奥にしまいこんでいる艶かしい思い出に涙を流した。私が「もう一度、みんなで会いたいね」と一寸云ってみたが、首を横に振り「私の素敵な思い出が壊れそうで会いたくない、私の胸の奥の奥に一生残しておきたい初恋の思い出は宝石よりも素晴らしいもの」と云ってほろほろと白いハンカチを涙でぬらした。

私はあんなにお茶目で明るい彼女のこんな顔は見たことが無かった。
そうだったんだ。ずーっと、ずーっとT君への思い出は彼女の胸の奥深くに何十年も残されていたんだと胸が熱くなった。

もう76才のおばあさんの女の胸の奥深く、青春のかけがえの無い恋心は生きていたんだ。私は再び晴れ渡る晩秋の空に美しい女心をみた。

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今週のおすすめ本

「恥の殿堂」
小学館101新書 058
落合信彦/著

出版社名 小学館
税込価格 756円


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